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2017年11月
2017/11/30
大阪大学で清教生が発表
 高1のGlobal Studies Ⅰ では2学期からSouth Osaka Challengeというプロジェクトに取り組んでおり、大阪大学の「未来共生社会貢献論Ⅱ」と連動して展開しています。前半は南大阪が抱える課題について調べ、背景・現状・今後の見通しをまとめました。阪大の同講義は英語で行われており、受講生も外国人学生が多く、清教生の代表4班16名も南大阪の課題を英語でまとめ、阪大で発表しました。発表内容は、伝統工業の衰退・観光客の偏り・商店街の衰退・財政指数の悪化・野生動物の被害と多岐にわたり、その現況を表すデータを用いて発表しました。その後は阪大生・清教生混合のグループに分かれ、チームビルディングのゲームの後、今回の発表内容についてディスカッションに入りました。発表は事前に準備できますが、その場の質問や主張に対して英語で考え返答するとなると、さすがに高1生にとっては難易度が高く苦労していました。また、南大阪について全く知らない外国人学生から、発表内容についてより詳しい説明や理由を求められると、はて?と止まってしまい、自分たちでは当たり前と思い込んでいたことの理由がわからないことに気付いたようです。英語力の必要性はもとより、「なぜ?」の視点を持ちながら物事にあたる姿勢が必要であることを再確認できました。最後は、各グループのディスカッション内容を阪大生がまとめて発表し、今回の共同授業は終了。清教生は次回1月末の発表に向けて、闘志を燃やしていた様子でした。伊藤先生、樺澤先生、阪大生の皆さん、ありがとうございました。
2017/11/30
午後は大阪大学でキャンパスツアー
 South Osaka Challengeの発表の後は、阪大(豊中キャンパス)でキャンパスツアー。学食で阪大生と押し合いながら昼食を取った後(大混雑!)、基礎工学部知能ロボット学研究室(石黒研究室)と文学部西洋史学研究室を訪問しました。
 基礎工学部知能ロボット学研究室はアンドロイドで有名な研究室です。石黒浩先生が開発されたご自身のアンドロイド、有名芸能人や夏目漱石のアンドロイドを見たことがある人は多いと思います。今回は院生のお二人が説明してくださいました。(写真 ① の左手前が*ジェミノイドF: 大阪大学・ATR石黒浩特別研究所、右奥が*アンドロイドルU: 大阪大学石黒研究室、写真 ② がCommUコミュー)アンドロイドは人間酷似型ロボットというそうで、コミューは社会対話型ロボットです。アンドロイドは見た目や所作が人間に酷似していますが、発話に関しては当人の声でないと違和感があるとのことで、一方のコミューはいわゆるロボットらしいロボットで、対話に特化したものだそうです。2台のロボットが入ることで、人間との三者が対話しているように感じました。ロボットの研究を通じて人間とは何かについて探究していると聞き、確かに普段意識していない自分たちの動きやコミュニケーションについて考える機会となりました。
 その後は文学部の西洋史学研究室を訪問し、卒業生の事務の方から西洋史学で研究している分野の説明を聞いた後、院生さんたちから個別に話を聞きながら、自由に研究室内を見学しました。学校で世界史を学んでいる高1生ですが、大学で研究する西洋史学は高校世界史と大きく異なるので驚いていた様子でした。また、阪大に合格するためにはどのような勉強をすればよいのか、なぜこの大学や研究室を選んだのか等々高校生らしい質問が多く、院生さんたちも丁寧に答えてくださっていました。生徒の振り返りを読むと、「学生の方々が好きなことを自由に研究していたのが印象的だった」と大学で何を学びたいのかについて考えるきっかけになったようです。また、研究室の書籍のほとんどが英語やその他外国語で書かれたものであったのが衝撃だったようで、午前中の英語での発表の経験もあいまって、「英語を勉強するのは受験のためでなく社会に出たときに必要だからと認識を新たにした」という感想もありました。今回の経験を通して、普段の学習が何のために必要なのかを大きな目的から考えることができたのではないかと思います。
 基礎工学部石黒研究室と文学部西洋史学研究室の皆さん、ありがとうございました。
2017/11/25
2017年度SGH全国高校生フォーラムに参加しました
 文部科学省主催のSGH全国高校生フォーラムがパシフィコ横浜で開催され、高2生4名が参加しました。まずは河合江理子氏(京都大)からの基調講演。ハーバードやINSEADで学ばれ、マッキンゼーや投資銀行、BIS(国際決済銀行)などフランス・イギリス・ポーランド・スイスで活躍された経験に基づくお話から、グローバル人として世界で活躍するためには何が必要か、高校時代に何をしておくべきかについて高校生が学びました。続いてはポスターセッション。SGH123校とSGHアソシエイト校10校が一堂に会し、質疑応答も含めてすべて英語で発表を行いました。本校の4名はGender Equality in Aging Society and Declining Birthrate – from the perspective of the social security system – という題で、フィンランドと日本の育児と社会保障制度について比較し、ジェンダーや育児に関する指標の両国の差は社会保障制度自体よりも地域とのつながりの多寡が要因ではないかと結論づけました。発表の後は、審査員やアドバイザーから質問が英語で投げかけられ、懸命に答えました。質問に対して英語で的確に答える難しさ、指摘に対して返せなかった悔しさを感じたようです。しかし、これまで何か月間も考察を進めてきたことをこのような場でアウトプットしたことで、今後の見通しも立てることができました。他校の生徒さんのポスタープレゼンテーションやその後の代表生徒による壇上でのディスカッションを聞き、全国のレベルの高さに触れ、刺激にもなったようです。最後の交流会では同テーマの高校生が集まり、「ジェンダー平等」で意気投合し、フォーラム終了後もSNSを通じて意見交換をしていました。今後、3月のGlobal Studies研究発表会(校内)とSGH甲子園に向けて研究を進めていきます。
2017/11/15
シューボックスの中にクリスマスプレゼントを詰め込んで…
 グローバルイベント委員が新たな企画を実施しました。世界中の様々な原因で傷ついた人々に精神的・身体的な援助をされているサマリタンズ・パースによる「オペレーション・クリスマス・チャイルド」に参加しました。
 シューボックス(靴箱)に子どもたちが喜んでくれるものを入れ、クリスマスプレゼントとして途上国にお送りするというものです。オーストラリアの姉妹校King’s Christian Collegeの先生に教えていただき、清教でも実施しました。
 皆で色々考えて、箱に詰めていきました。ぬいぐるみ、おもちゃ、文房具、ちょっとしたアクセサリー…。入れる時に注意しなければならないことを読みながら(文化的な理由で避けた方が良いもの等)で、同じ感覚で考えてはいけないことも知りました。箱いっぱいにプレゼントを詰め込んで、誰に届くか想いを馳せながらお送りしました!
 今冬滞在される King’s Christian College の生徒ととも共有できそうです。
2017/11/12
第11回全日本高校模擬国連大会に出場
 11月11日(土)12日(日)の2日間にわたって、高2生2名が東京の国連大学で開催された第11回全日本高校模擬国連大会にタイ大使delegates from Thailandとして出場しました。今年度の議題は「人権とジェンダー平等Human Rights and Gender Equality」で、議場は第72会期国際連合総会社会・人道・文化委員会(第三委員会)という設定です。どのような状態がジェンダー平等であると言えるのか、LGBTやSOGIの人たちの権利をどうするのか、実際の国連でもまだ十分に定義づけされていない論点について、各国大使が議論を進め交渉し、合意形成を行う活動を2日間にわたって行いました。
 本番前のおよそ1ヶ月前からこの模擬国連は始まっています。自分が大使を務める国のリサーチを行い、それぞれの国や国際社会での現状を踏まえて主張を作り上げていきます。ここで単純に理想を掲げるというだけではいけません。利害が対立する国をどう説得するのか、よりよい世界を作ろうというビジョンを語りながらもいかに自国の利益を入れ込むのか、特に今回は価値観の相違が著しく交渉も容易でない議題です。本番では、準備してきたリサーチを基に、非公式討議の着席討議と非着席席討議Moderated / Unmoderated Caucasを通して辛抱強く交渉を進めていきました。しかし、限られた時間のため議論の展開が早く、それについていき、かつ主張が強い他国に引っ張られないようにしなくてはなりません。いくつかのグループが最終的に2つのグループに分かれ、決議案Draft Resolutionを作成していました。この中でタイ大使も自分たちの主張を決議案に入れてもらいました。しかし、タイ大使が参加するグループの決議案は締切に数秒遅れたため、受理されませんでした。無念です。討議が終了し、最後は投票行動voting actionに移りました。別のグループが提出した決議案への投票です。賛成22カ国、反対14カ国、棄権7カ国で通過し、会期は終了。厳しい交渉を行っていた各国大使の高校生が握手をし、互いに健闘をたたえ合っていた姿が印象的でした。
 選考課題から今日までの数ヶ月、この模擬国連を通して得たことは計り知れないほど大きなものだったと思います。この経験を糧に次のステージへ進んでくれることを願っています。
2017/11/11
体験を言語化するって?
 11/11-12日の2日間、東京にある「早稲田大学高等学院」にて、「体験を言語化するプログラム」に高校2年生の3名が参加してきました。

「イギリス留学どうだった?」
「うん、すごくヤバかった!」
「えー、どうヤバかったの?」
「料理とか、人とか、文化とか、とにかくすごいの。ヤバかったの」
「あーそうなんだ、それはヤバイね。」

 やや極端な例ですが、それでも最近の会話として思い当たる節があるかもしれません。複雑で繊細な人間の感情を、ひとまとめに「ヤバい」という言葉で表現するのではなく、ある場面に接した時に感じた何かしらの「ひっかかり」や「モヤモヤ」をなんとかして詳細な感情で表現するために、対話を通して発掘していくのが今回のワークショップです。一見簡単そうに感じますが、ほんの少しの「ひっかかり」を捉えて、その「モヤモヤ」がどの感情に由来しているのか探るのは本当に至難の技でした。「自分自身を理解している」と思いがちな私達が実は「複雑な感情を言語化できないレベルで抱えている」ということが分かりました。そして、その感情を人との対話を通じて感じることができました。
 参加した生徒からは「自分の考えや思いを掘り下げて考えることが出来、改めて自分の気持ちを確認出来たのはよかったと思いました。」、「自分の一瞬の気持ちを流さずにたまには深く考えてみて言葉で発信できるように心掛けようと思いました。」などの前向きな感想がでました。
 今回は自分たちの「ひっかかり」「もやもや」を人に引き出してもらうことが多かったのですが、今度は逆にその体験を通して人の「もやもや」をうまく言葉にして引き出すことができることを期待します。日本から「ヤバイ」という表現が減る日が近いかも?
2017/11/10
シンガポールからSchool of Science and Technology来校 2日目
 来校2日目、本校中学一年生との交流授業が持たれました。
 1限目には1年生A〜Dクラスで行われている授業に参加していただきました。家庭科の実験、数学の問題、国語のぼうずめくりなど様々な授業が英語を介して行われました。各クラスのグループに入っていったSSTの生徒達は清教生と協力しながら授業を一緒に受けてくれました。
 2限目にはお互いの国について語り合う時間が設けられました。まずはアイスブレーク、絵を完成させる伝言ゲームからスタートです。その後自己紹介を行い、清教生達は準備してきた質問用紙を手に、いろいろな質問をしました。
 「まだ1年生だから知らない英語が多くて、伝えたいことが言い切れずくやしかった」という感想もありましたが、教室では笑顔が絶えず、SSTの生徒達も身振り手振りをしながら積極的にコミュニケーションをとってくれました。皆別れを惜しみながら再会を楽しみにしている様子でした。
2017/11/09
SST生 剣道体験!
 放課後は剣道体験です。中高の剣道部員が企画してくれました。剣道に関する基本事項を説明した後、剣道部員が実演。あまりの迫力にSST生も最初驚いた様子でしたが、その後の体験の時間では思いっきり楽しんでいました。練習後は早速試合に挑戦。SST生と剣道部員です。結果はSST生の勝利!? 剣道を通じて交流を深めることができました。
2017/11/09
SST生と清教生のScience Collaborative Project
 午後は2時間を使い、高2AクラスとSST生によるScience Collaborative Projectを実施しました。このプロジェクトでは1か月以上前からSST生と清教生が9つのトピックについて学習を進め、オンラインベースでリサーチ内容を共有していました。今回のテーマは環境問題。Plastic Pollution, Marine Pollution, Electronic Waste, Energy Conservation, Clean Energy, Recycling and Waste Management, Biodiversity, Climate Change, Poachingです。まずはリサーチ内容をグループ内で再確認し、StudentとしてGlobal Citizenとして何をするべきかについて議論をまとめ、共同で発表しました。シンガポールと日本での問題意識、問題へのアプローチの仕方の共通点や違いを捉えて議論することができたようです。清教生は引き続き、持続可能な開発目標(SDGs)の視点からリサーチを継続する予定です。
2017/11/09
シンガポールからSchool of Science and Technology来校
 11月9日(木)・10日(金)の2日にわたり、シンガポールのSchool of Science and Technologyから生徒30名、先生3名が来校されました。
 まずは書道体験からスタート。書道の先生から筆の持ち方、半紙への書き方を教わり、ひたすら練習。
 その後、色紙に清書し、それぞれの「傑作」を掛け軸としました。書道体験の後はランチタイム。バディの清教生がお迎えし、一緒に昼食を取りました。中1生にとって初めてのバディ体験。少し緊張気味?
 午後はいよいよScience Collaborative Projectです。